はじめに
配管内防錆装置NMRパイプテクター®が最初に導入された平成5年にから27年が経過しました。 建物内の給水配管や空調冷温水配管などで、配管内の赤錆を防止する検証がされ、NMRパイプテクター®が今まで4,200棟以上設置されました。
昔は、建物内の給水配管の材料には亜鉛メッキ鋼管が使用されていました。建物の築後5年以内に亜鉛は少しずつ経年劣化していき、10年程経過すると配管内全面に赤錆が発生します。夜間に滞留している水に赤錆が溶け出すことで、朝方には蛇口からはしばらくの間赤茶色の水が出てきました。
NMRパイプテクター®の配管内の赤錆劣化防止の効果を、この赤茶色になった水の色を、通常の透明な水に変えることで、検証してきました。NMRパイプテクター®は世界で唯一、既に配管内にできてしまった赤錆を水に溶けない黒錆に変えることができます。
公的試験機関での検証実験
最初に公的機関でNMRパイプテクター®の赤錆防止効果を、検証実験したのは「旧北海道立工業試験所(現、北海道立総合研究機構)」でした。当時の試験所副所長の許可により、研究棟系統高架水槽2次側(出口側)の給水配管に平成13年NMRパイプテクター®(PT-100DS)を1台設置しました。
NMRパイプテクター®の設置前に、1階の男子トイレ手洗い蛇口から工業試験所職員の方により、朝一番の水が500ml採水されました。 その後、NMRパイプテクター®の設置1ヶ月後、2ヶ月後、4ヶ月後と計4回の同じ条件で採水を行い、パイプテクター®の防錆効果の検証実験が行われました。水中に含まれる鉄イオン値の大幅な減少が確認され試験は終了しました。 (検証試験期間:平成13年7月~11月)
設置前の採水時は3回採水した平均値で、設置1ヶ月後は4回採水した平均値、2ヶ月後と4ヶ月後は各1回の採水した値を使用しました。
設置前の水中の鉄イオン値は0.786mg/lと飲料水基準値の0.3mg/lを大幅に上回り、赤錆の進行がかなり進んでいました。 NMRパイプテクター®設置1ヶ月後には0.553mg/l、2ヶ月後は0.423mg/lと減少を続け、 4ヶ月後には水道法水質基準値の0.3mg/lを下回る0.262mg/lとなり、朝一番の水でも飲料に適した水に改善し、NMRパイプテクター®の防錆効果を裏付ける結果となりました。
以上のようにNMRパイプテクター®が新たなる赤錆の発生を完全に防止し、配管内に既にできていた赤錆の表面を水に溶けない黒錆に変え水中の鉄イオン値を下げた証明になりました。
この北海道立工業試験場での検証試験は北海道大学名誉教授 勇田敏男先生が監修して実施され、その内容が専門情報紙「マンション管理新聞」の取材記事として掲載されました。
病院での検証
最初にNMRパイプテクター®の検証を実施した病院は「日本赤十字社の旧医療センター」でした。 平成11年日本赤十字社の旧医療センターで使われていた給水配管は亜鉛メッキ鋼管製で当時築後24年が経過していました。新生児の部屋の朝一番の水は給水配管に赤錆が発生し、水質基準値の0.3mg/lを大きく上回る、2.0mg/lの鉄イオン値を示していました。朝一番に水を使用する時、はじめに多量の水を破棄してから水の使用をしていました。それ故、水質改善の為に、NMRパイプテクター®を高架水槽2次側配管に1台設置しました。
NMRパイプテクター®の赤錆防止効果検証は、高架水槽から150メートル程離れた新生児の部屋の蛇口から、朝一番の水を採水し行いました。
都立衛生研究所で水中の鉄イオン値を測定したところNMRパイプテクター®の設置前は2.0mg/lだったものが、 設置2週間後に0.48mg/l、設置6週間後に0.27mg/lまで下がり、 NMRパイプテクター®が給水配管全体の中の新規の赤錆を防ぎ、既にできていた赤錆の表面を水に溶けない黒錆へと変化させたことを立証して検証が終了しました。
この検証結果は、平成12年1月号の日赤医療センター院内報に掲載され、他の日赤病院にも役立つ結果であったため、全国の日赤病院に通知されました。
関連リンク
- コラム#01「NMRパイプテクターの赤錆防止効果の検証方法と検証結果について」|日本システム企画株式会社
- NMRパイプテクター®-NMRPT-での防錆効果検証の方法|日本システム企画株式会社 北海道支店
- NMRパイプテクター®-NMRPT-が起こす赤錆防止効果の検証について|日本システム企画株式会社 大阪支店
- NMRパイプテクターを最初に検証した病院|イプロスものづくり
- NMRパイプテクターを最初に検証した病院|イプロス都市まちづくり
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